1年生の「形態別介護技術」の授業で行われた”ゲストスピーチ”。障害を持ち、介護サービスを利用している高齢者をお招きして、「障害ゆえの苦労話や、介護者へ望むこと」を中心に、お話いただきました。「形態別介護技術」は、演習科目のひとつ。高齢者や障害者の、様々な障害に応じた生活支援のための技術を学びます。
介護者にとって、「相手の気持ちの理解」は基本中の基本(これがなかなか難しいのです)。
この気持ちを養うには、教科書やビデオ学習だけでは理解不足。障害者のイメージは描ききれません。
今回のゲストスピーチで「生の声」に触れられたことで、今後の介護に対する意識を、さらに高めることが出来ました。
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スピーチを快く引き受けて下さったTさんは、とても元気な大正生まれ。加齢に伴い足や耳に障害を持つ中、現在「デイ・サービス」を利用されています。
スピーチは、障害をもつに至った経緯やその治療、そして現在のサービス利用状況など。また、それらを通して、Tさんの生活や楽しみにしていること、不安なども語っていただきました。
1年生は、「第2段階実習」を目前に控えています。今回の授業で学んだことを実習で生かそうと、熱心にメモをとっていました。
また、スピーチ終了後には、学生から質問も。そのひとつひとつに、Tさんは丁寧にお答えして下さいました。
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今回の授業で、障害を持つ高齢者がどのような日常生活を送っているのか、そして介護者に求められる援助について、どのように感じているのかを、それぞれに実感した1年生。色々な感想がありましたが、中でも多かったものの一部をご紹介します。
●1年生の感想● |
「1日1日が、無事に過ごせることが嬉しい」という言葉が印象的だった。私は普段そのようなことは考えないが、何事もなく過ごせることの大切さを知った。 |
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加齢や疾病による障害に、不安や悔しさを感じながら生きていくのは、とても怖いと思う。そういう部分の心のケアが出来るようになりたい。 |
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これまで仕事や趣味など充実した人生を過ごしてきた方々に対して、私たち介護者は負い目や羞恥心を感じさせてはいけない。利用者の不満や不安に耳を傾け、一言一言の意味を考えながら接していきたい。 |
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